補助金活用ノウハウ本の出版裏事情

「ビジネス電子出版はビジネスの展開に役立ちますよ」とあれこれ書きながら、自分が実践していなければ説得力がありません。そこで実践例を作るために、今何冊かの出版計画が進行中です。その第一弾をもう間もなくAmazonから出版できる予定です。原稿を書き終わり、編集・校正を経て、電子製本が終わったところです。デザイナーさんにお願いした書籍の表紙デザインが届けば、本文データと合わせて、Amazonに出版申請します。申請後早ければ1日以内に、出版が完了します。このスピーディーさもいいですね。もっとも、これは、わたしがエストリビューターだからではありますが。

さて、ビジネス電子出版に興味がある方の参考のため、出版までを振り返っておきましょう。

今回の本の構想は、以前からありました。ここ数年、中小企業向けの利用しやすい補助金が毎年公募され、申請書作成ビジネスが隆盛です。中には高額な成功報酬を請求する業者もあるようです。企業にしても、「補助金=お金がもらえる」という感覚ですから、補助金に通れば、その一部を申請書作成代行者に支払うことにそれほど抵抗はないのかもしれません。

わたしはかれこれ8年ほどある補助金制度に従事しています。その経験から、「補助金は活用の仕方を間違うとリスクが大きい」と感じています。そうした思いは、個人事務所のホームページ上でもいくつもの記事として公開してきました。そこで、これらの記事をベースに、中小企業の補助金活用のノウハウ本を出版しようと計画したわけです。

そこで、まず最初にやったことは、ビジネス電子出版における目的の明確化です。何のためにこの書籍を執筆して、出版するのか、出版することでどのような成果を得たいのかを明らかにする作業です。わたしの場合には、本書を出版することで

  • 「士業が電子書籍を出版する実践例を作る」
  • 「補助金サポートの依頼を受ける」
  • 「士業からの電子書籍の受注に繋げる」
  • 「エストリビューターとしての出版実績を増やす」
  • 「著者ページの出版実績を増やす」

という成果を得たいと考えました。これが出版目標です。補助金サポートの依頼が来たり、ビジネス電子出版したい士業の先生と出会えたりすれば、目標達成です。その他の目標は、出版と同時に達成されます。

次に本の読者が誰かを明確にする必要があります。補助金の活用法を誰に向けて書くかということです。この本のメインターゲットは、小さな会社の経営者です。従業員数が数十名以上の会社は、総務や経理がそれなりにしっかりしているので、補助金の申請も自社で十分対応できます。しかし、個人事業主や数人から十数人程度の会社では、社長様以下全員がとても忙しく、いくつもの業務をかけ持たれていることがほとんどです。このため、補助金の申請書をじっくりと書ける人が社内におらず、経営者が書かざるを得ません。そんな会社の社長がメインターゲットです。

そのため、記述内容もできるだけ平易に心がけました。理屈をあれこれ並べ立てるより、失敗例と成功例を具体的にあげて、わかりやすい説明を心がけました。ベースとなったブログ記事は、読者対象をそれほど意識して書いていませんでしたので、読者対象を意識して書き直すことには、結構時間がかかりました。

小さな会社の経営者がメインターゲットですが、経営者から補助金の相談を受ける商工会議所や商工会の経営指導員の方にも利用してもらえるよう意識して書きました。サブターゲットです。さらに、「士業からの電子書籍の受注に繋げる」という目的達成のためには、士業の先生方もターゲットですが、こちらは、ビジネス電子出版の実践例が示せればよいので、本文を書く際に意識はしていません。

ターゲットを明確化することで、書く内容もブレなくなります。では、具体的に何を書くかですが、これは、ブログ記事がベースとなっています。ただ、読者層を明確化したことで、ブログ記事をそのま書籍化はできませんでした。ブログ記事を編集するにあたっては、小さな会社の経営者はどんなことに悩み、不安に感じているかについて十分検討しました。

小さな会社の経営者は、日々の業務で忙しくてされています。そんな状況で補助金の申請書を自分が書いても通らないのではないかと不安に感じたり、専門家に頼みたいが費用が高すぎるという不満があったり、誰に頼んだらよいかわからないという悩みがあったりするのです。この本では、こうした不安や不満や悩みを解消できるよう、補助金申請書の採択されやすい書き方をお伝えすることにしました。

こうして本のコンセプトが固まっていきました。コンセプトをもとに本のタイトルは「小さな会社の補助金活用法」とし、ターゲットを明示しました。さらに、小さな会社の経営者の補助金にまつわる悩みなどを解消できることを伝えるために、「採択に近づく補助金申請書の書き方」をサブタイトルとしました。

次の目次案の作成します。今回はブログ記事の編集がメインですので、各記事が効果的に並ぶよう目次を検討しました。ここまでくれば、あとは目次にしたがって原稿を書き進めるだけです。

いかがですか。あなたもこのような手順で取り組めば、ビジネス書籍を電子出版することができます。確かに書くことは簡単ではありませんが、あなたの自慢の製品の開発秘話や誰も知らない秘密、あなたのサービスに込めた熱い思いやお客様との感動秘話など、これまでの体験に基づけば、書く内容は次々と思い浮かぶのではないでしょうか。そして、「本を書いてみたい」というお気持ちになられたら、せひわたしにご相談ください。最高の電子出版を実現いたします。

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