強み経営計画について

強み経営計画

強みを伸ばして一番をめざす経営、それが「強み経営」です。強み経営の出発点となる「強み経営計画」について、わたしが最近上梓した『自分で書ける「小規模事業者持続化補助金」の「経営計画」(強み経営シリーズ2): 小さな会社の経営計画』という本の中では、次のように説明しています。

この本でご説明した経営計画のつくり方は、実は「強み経営計画」と全く同じです。ただ一点だけ違うのが、「4.経営方針・目標と今後のプラン」の「目標」です。

「強み経営計画」では何で一番になるのかという目標を掲げます。一番になるといっても「世界一」とか「日本一」をめざすわけではありません。最終的にはそうなっていただきたいですが、まずは「この町一番」でもいいのです。あなたの経営計画にも「何」で一番になるかを書いてください。そうすれば「強み経営計画」となります。わたしと一緒に「強み経営計画」を実践して一番をめざしましょう。

「一番になる」というのもビジョンのひとつですから、長期的なビジョンを掲げてその実現をめざす経営計画を作成していれば、それは広い意味での「強み経営計画」といえるでしょう。ただ、経営計画には、財務諸表のような決まったフォーマットがありません。そこで、だれでも作成できる簡便なフォーマットでありながら、「強みを伸ばす」ことにフォーカスしている「小規模事業者持続化補助金」の「経営計画」に着目したのです。

「小規模事業者持続化補助金」の「経営計画」

「小規模事業者持続化補助金」の「経営計画」のフォーマットを示しておきましょう。このように、わずか4項目からなる経営計画です。では、なぜこのフォーマットが「強み経営計画」に適しているのか、その理由を『採択される補助金申請書の書き方(強み経営シリーズ1): 小さな会社の補助金活用法』から引用しておきます。

持続化補助金の経営計画

「小規模事業者持続化補助金」で作成が求められる経営計画では、まず「顧客ニーズと市場の動向」を明らかにします。また「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を把握します。これは、経営計画作成の代表的なツールとして知られるSWOT(スウォット)分析そのものです。

SWOT分析では、自社内部に目を向けて、自社の強み(Strength)と弱み(Weakness)を洗い出し、事業を取り巻く外部環境に着目して、機会(Opportunity)と脅威(Threat)を識別します。そして、これら4つの要因から経営戦略を作成します。

「顧客ニーズと市場の動向」は外部環境分析であり、「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」は内部環境(資源)分析です。そして、基本戦略は、「強みを生かして機会をつかむ」ことです。「小規模事業者持続化補助金」の経営計画では、「経営方針・目標と今後のプラン」の箇所に「強みを生かして機会をつかむ」内容を具体的に書くことになります。

このように「小規模事業者持続化補助金」の「経営計画」は、自社の強みを認識した上で、「強みを生かして機会をつかむ」というオーソドックスな経営戦略を構想できる、「強み経営計画」に最適のフォーマットになっているのです。

強み経営計画を作成しませんか?

持続化補助金の経営計画は、上図のようにわずか4項目です。しかし、各項目間の整合性をとり、実行可能な経営計画を作成するのは、それほど簡単なことではありません。そこで、『自分で書ける「小規模事業者持続化補助金」の「経営計画」(強み経営シリーズ2): 小さな会社の経営計画』という本で、その作り方を説明したのです。あなたもこの本をお読みになって、自社の強み経営計画を作成しませんか?

でも、ちょっと注意があります。「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」についての留意事項です。これも『自分で書ける「小規模事業者持続化補助金」の「経営計画」(強み経営シリーズ2): 小さな会社の経営計画』から引用しておきます。

数年前に『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』のヒットで「もしドラ」という言葉が流行し、ドラッカーブームが起こりました。この著名な経営学者が、強みに関して次のようなことを言っています。

誰でも、自らの強みについてはよくわかっていると思っている。だが、たいていは間違っている。わかっているのは、せいぜい弱みである。それさえ間違っていることが多い。(ドラッカー『プロフェッショナルの条件』)

ですからあなたが考えた「強み」は間違っている可能性があります。また「強み」はひとつとは限りません。3C分析やSWOT分析で「強み」が見つかったら、一旦「強みの候補」としましょう。そして

・それは他社がやっていない、あるいはできない、あなたの会社だけの「独占的」なことなのか?
・それで他社と差別化できるのか?
・それは他社が容易に真似できいことなのか? 真似できない理由は何なのか?
・それはお客様にとって、価値あることなのか?

などの問いを自分に投げかけて、チェックしてみましょう。これらの質問をクリアーできたら、その「強み候補」は本物の「強み」である可能性が高いです。

当社の強み経営コンサルティングをご利用ください

当社では、「強み経営」のベースとなる「強み経営計画」の策定から、実践サポート、進捗状況のモニタリング、計画の見直しまで、PDCA を回しながら、経営のレベルをアップしていくことを支援しています。「強み経営」の出発点は自社の強みを認識することです。しかし、ドラッカーが指摘しているように、自分では強みと思っていることが間違っている場合が多くあります。そこで、第三者的な観点から、クライアント様の強みを見つけ、それを伸ばすサービスをご提供しているのです。

強みを伸ばして一番に挑戦する経営、強み経営に興味を持たれたら、初回相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。