経営計画を作成するためのツール

この記事は、「強み経営シリーズ」第二弾『小さな会社の経営計画』として出版することを前提に書いています。この経緯については

次の著作の執筆を開始します
書籍を執筆する前に決めておくべきこと

をお読みください。

経営計画を作成するためのツール

経営計画を作成する上で利用できるツールをいくつかご紹介します。ツールというのは、フォーマットのことです。大切なことはフォーマットを埋めるためにフォーマットを利用するのではないということをしっかりと意識しておくことです。ファーマットに記入することは目的ではなく、経営計画を作成するための手段にすぎません。

経営計画を作成する場合に、自分一人で考えていると見方が偏って、大事な視点を見落とすことがあります。それを防ぐ働きがそれぞれのフォーマットにはあります。何を分析したいのかにより使うフォーマットが異なります。各フォーマットがどのようなことを分析するのに適しているか簡単に説明します。なお、分析はマクロ的な分析から業界、競合、自社へと進めましょう。ツールもこの順番で紹介します。

PEST(ペスト)分析:外部環境分析の観点を網羅したものです。自社や業界が直面するマクロ的・構造的な変化を考えてみたいときに利用できます。また、別の市場に進出しようとする場合にも、その業界の将来性を考える際にも利用できます。

5(ファイブ)フォース分析:自社の市場や業界、あるいはこれから参入しようとする市場・業界の競争環境を分析するときによく利用されるフォーマットです。

3C(サンシー/スリーシー)分析:『採択される補助金申請書の書き方』でも書いていますが、同業他社の調査が不十分な場合が多いです。「ライバルのことを知りたくない」というわけでもないのでしょうが、競合の現状をよくご存じない場合があります。自社と顧客と競合という3つにフォーカスした分析を行えるフォーマットです。

4P(よんぴー)分析:自社の販売戦略を分析します。マーケティングミックスといわれる「商品・サービス」「価格」「販路・流通経路・販売方法」「広告宣伝」の4つ要因の現状や今後の取り組み方について検討する際に利用できるフォーマットです。

SWOT(スウォット)分析:経営戦略や経営計画のセミナーではもっともよく利用されるフォーマットです。これ単独で使われることも多いですが、他の分析結果をまとめる際にも利用できます。自社の強みと弱み、外部環境の機会と脅威を洗い出し、今後の進むべき方向やとるべき戦術を検討します。

それでは、順にフォーマットの使い方をご説明します。

この記事の内容は、『自分で書ける「小規模事業者持続化補助金」の「経営計画」(強み経営シリーズ2): 小さな会社の経営計画』として、12月20日に出版しました。

自分で書ける「小規模事業者持続化補助金」の「経営計画」(強み経営シリーズ2): 小さな会社の経営計画