この記事は、「強み経営シリーズ」第二弾『小さな会社の経営計画』として出版することを前提に書いています。この経緯については
⇒ 次の著作の執筆を開始します
⇒ 書籍を執筆する前に決めておくべきこと
をお読みください。
はじめに
はじめまして。強み経営コンサルティング有限会社 代表取締役で中小企業診断士の梅原清宏です。『小さな会社の経営計画~自分で書ける「小規模事業者持続化補助金」の「経営計画」~』をダウンロードいただき、誠にありがとうございます。
この本は、『採択される補助金申請書の書き方~小さな会社の補助金活用法~』に続く「強み経営シリーズ」の二作目となります。前作の『採択される補助金申請書の書き方』では、小さな会社が公的な補助金に応募する状況を想定して、採択されやすい補助金申請書の書き方をお伝えしました。
補助金申請の際に作成する必要がある「経営計画」について第一作では詳しくは説明していません。そこで、第二作は「経営計画の書き方」にフォーカスしてご説明します。前作がわたしの長年にわたる補助金事業に従事した経験に基づいて書いたように、この本も滋賀県下の商工会で2年連続担当した「経営計画書作成セミナー」での経験を踏まえて書いています。
経営計画のどの部分が書きにくいのか、作成した経営計画をブラッシュアップするポイントは何かなど、受講生とのディスカッションを思い出しながら、小さな会社の経営者が自分である程度の経営計画を書けることをめざしています。
経営計画には、損益計算書や貸借対照表のような決まったフォーマットがありません。世の中には経営計画の書き方を扱う書籍がたくさんありますが、書き方を説明しているフォーマットは書籍ごとに異なっています。一方、これらの書籍のメッセージはどれも同じです。それは「社長が日頃考えていることを文章化したものが経営計画です」というものです。しかし、経営計画というと、フォーマットありきで、フォーマットを埋めることが経営計画の作成だと勘違いしがちです。
そこで本書では、おそらくもっとも簡略な経営計画のフォーマットである「小規模事業者持続化補助金」の応募申請書のフォーマットを使って、経営計画の書き方をお伝えすることにしました。このフォーマットを選んだ理由はふたつあります。
ひとつは第一作の「採択される補助金申請書の書き方」の実践編として第一作を補足できること。もうひとつは、「小規模事業者持続化補助金」の経営計画を自分で書けるようになることは、本書をお読みいただく強い動機になり、内容の習得が容易になるのではないかということです。
さて、セミナー参加者とディスカッションした中では、次のような悩みや不安があるように感じました。あなたにも同じような悩みや不安がありませんか。
- 「小規模事業者持続化補助金」を活用したいが、そのためには補助金申請書にある「経営計画」を作成しなければいけない。これに何をどう書いたらよいかがわからない。
- 既存顧客の高齢化が進み、徐々に売上が落ちている。家業でいつまで食べていけるか心配である。
- 自分が経営を引き継いだ後も、父親のやり方のままでよいのか。自分なりに新たなことにチャレンジしたい。しかしそれが成功するか確信がもてず、やるべきか迷っている。また、失敗した時のことを考えると恐ろしい。
- 新規顧客を獲得するにはどうしたらよいか。ホームページを活用して、地域外の人にも販売したいが、なかなか上手くいかない。
そして、なぜこうした悩みや不安があるのかというとそれは次のような理由が考えられます。
- だれに相談したらよいかわからない。
- 専門家に相談したいが費用が高い。
- 費用に見合う効果があるか確証が持てない。
- やるべきことがたくさんあって、どれから手を付けたらよいか決められない。
本書はこうした理由から悩みや不安を抱えている小さな会社の経営者を想定して書いたものです。本書をお読みいただくことで
- 「小規模事業者持続化補助金」申請に必要な「経営計画」をで自分で書けるようになる。
- 経営を引き継いだが、何から手を付けたらよいか、何を変えて何を残すべきかの迷いが、「経営計画」をつくることで、頭の中が整理され、やるべきことの優先順位が明確になる。
という結果を手にすることができます。短くまとめていますから、忙しいあなたでも簡単に最後までお読みいただけると思います。どうか読むだけでなく、手を動かして、経営計画を一緒に作りましょう。作ったものがあるだけで、商工会や商工会議所に相談に行く際にも、より有益なアドバイスを受けられます。
この記事の内容は、『自分で書ける「小規模事業者持続化補助金」の「経営計画」(強み経営シリーズ2): 小さな会社の経営計画』として、12月20日に出版しました。