SWOT分析

この記事は、「強み経営シリーズ」第二弾『小さな会社の経営計画』として出版することを前提に書いています。この経緯については

次の著作の執筆を開始します
書籍を執筆する前に決めておくべきこと

をお読みください。

SWOT分析

3文字や4文字の略語が続いています。これで最後です。SWOT分析では、自社内部に目を向けて、自社の強み(Strength)と弱み(Weakness)を認識し、事業を取り巻く外部環境に着目して、機会(Opportunity)と脅威(Threat)を洗い出します。そして、これら4つの要因から今後の経営戦略を考えます。

SWOT分析

ただ、このフォーマットを使って「機会」「脅威」「強み」「弱み」を考えるのではありません。ここまで説明してきた「PEST分析」「5フォース分析」「3C分析」「4P分析」で検討した内容を、このフォーマットを使ってまとめるのです。

PEST分析であなたの事業を取り巻く外部環境の変化のうち、自社の経営にプラスのインパクトを与えるものを「機会」、マイナスのインパクトを与えるものを「脅威」として洗い出します。ただし、あなたの会社がどんな何屋さんなのかによって、機会と脅威は変わってくるということに注意する必要があります。

子供服を取り扱うビジネスにとって、少子化は「機会」ですか? それとも「脅威」ですか? 少子化 ⇒ 子供の数が減る ⇒ 子供服の需要が減る ⇒ マイナスのインパクト ⇒ 脅威 と単純には言えません。なぜでしょうか?

ランドセルを買った家庭の7割が、その資金をおじいちゃん、おばあちゃんが出しているそうです。ひとりの子供には、両親と祖父母合わせて6つのポケットがあるといわれています。ですから、高級子供服メーカーの立場からすると、少子化 ⇒ 子供の数が減る ⇒ 子供ひとりに使える衣料費が増える ⇒ 高級な子供服の需要が高まる ⇒ プラスのインパクト ⇒ 機会 となり得るのです。

機会・脅威を判断する場合には、あなたの会社がどんな何屋さんなのかを意識しましょう。

5フォース分析についても同様です。新規参入者が多ければ「脅威」となるでしょう。売り手の力や買い手の力が強い場合も「脅威」ですね。この場合「なぜ新規参入者が多いのか?」「なぜ売り手の力は強いのか?」「なぜ買い手の力は強いのか?」を考えないと、真の脅威は見つかりません。

自社と同業他社とを比較した場合の、自社が有利な要素を「強み」、自社が不利な要素を「弱み」といいます。経営資源とは、一般的には「ヒト、モノ、カネ、情報」ですが、人を認識し、事業を取り巻く機会と脅威を洗い出すといいましたが、これは他の分析から導きます。自社の強みと弱みの認識は3C分析や4P分析における競合と自社との比較から行うことができます。

この記事の内容は、『自分で書ける「小規模事業者持続化補助金」の「経営計画」(強み経営シリーズ2): 小さな会社の経営計画』として、12月20日に出版しました。

自分で書ける「小規模事業者持続化補助金」の「経営計画」(強み経営シリーズ2): 小さな会社の経営計画