この記事は、強み経営シリーズの第3作として出版することを前提に書いています。
「売上利益計画」って、何ですか?
「売上利益計画」とは、経営計画における柱のひとつです。だいたい3年から5年先までの売上高と利益を一覧表にまとめたものになります。あなたが「損益計算書」という言葉をご存じであれば、「売上利益計画」は「予想損益計算書」のことです。ただし、経営計画に定まったフォーマットが内容に、「売上利益計画」にも決まった様式はありません。
図表1は、独立行政法人中小企業基盤整備機構が作成し無料公開している経営計画作成アプリ「経営計画つくるくん」の「売上利益計画」です。もっともシンプルな様式です。
図表1 経営計画作成アプリ「経営計画つくるくん」の「売上利益計画」
図表2はわたしが長年担当している「おおさか地域創造ファンド地域支援事業助成金」の事業計画書における売上利益計画です。この「事業計画書」では、「売上利益計画」を「新事業のかかる経営計画」と呼んでいます。
図表2 「おおさか地域創造ファンド地域支援事業助成金」の「売上利益計画」
図表3は「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」の「売上利益計画」です。こちらの「事業計画書」では、「売上利益計画」を「事業計画」と呼んでいます。
図表3 「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」の「売上利益計画」
図表4は日本政策金融公庫がホームページで公開している「創業計画書」の「売上利益計画」です。この「創業計画書」では、「売上利益計画」を「事業の見通し」と呼んでいます。
図表4 「創業計画書」の「売上利益計画」
図表5は、中小企業新事業活動促進法に基づき「経営革新計画」の承認を受ける際に作成するを「経営革新計画」の「売上利益計画」です。この「経営革新計画」では、「売上利益計画」を「経営計画」と呼んでいます。
図表5 「経営革新計画」の「売上利益計画」
このように「売上・利益計画」の様式も呼び方もケースバイケースです。しかし、いろいろな場合に「売上利益計画」が求められることは、お分かりいただけたと思います。この本では、こうしたさまざまなフォーマットの「売上利益計画」をあなたが作成できるように、分かりやすくご説明していきます。