補助金を活用して新規事業を立ち上げたお話しの続きです。
この新規事業のこれまでの展開ストーリーは
自社の名水と自社炭酸技術へのこだわり → 桜川サイダーの誕生 → 助成金のミッションへの貢献 → 地域資源とのコラボレーション → 桜川サイダー箕面限定バージョンの誕生
でした。
能勢酒造さんは、大阪府能勢町の所在です。ですから箕面との繋がりは、以前はそれほどなかったと思います。しかし、桜川サイダー箕面限定バージョンをきっかけに、箕面市から「箕面特産のゆずを使ったサイダーを開発して欲しい」とのオファーを受けたのです。
それは、箕面市がゆずを地域資源として活用していこうという正にその時でした。この結果、箕面のゆずを活用した第一弾商品のひとつとして、ゆずサイダーが生まれました。
今当時の資料を確認してみると、この間にもいろいろ苦労はあったようです。炭酸ガスの圧力、賞味期限の印字、サイダーのキャップデザインなどの課題解決に取り組んでいます。
また販路として地域の観光施設を開拓するなど、地域性の高い商品として地元への浸透を図っています。
助成金は、販路開拓のための展示会出展費用や販促物デザイン費用などで活用されています。たとえば展示会やイベント用ののぼりなどです。
こうして2007年(平成19年)10月から2010年(平成22)3月まで、3年度にわたる助成期間が終了しました。
一つの新しい事業を、その開発から試作、市場投入、改良、販路開拓を経て事業化まで、最長3年度の間、長期的に支援するという補助金はあまり無いと思いますが、この補助金活用により能勢酒造さんにはサイダー事業という新たな事業が見事立ち上がりました。
補助金の金額という点では、おおさか地域創造ファンド助成金は、3年間で最大1,000万円という大きな金額が用意されています。しかし、能勢酒造さんが活用されたのはその数分の一程度です。
お金という面でももちろん支援の意義は大きいですが、地域支援事業として選定されたことが、その後のサイダーブランド化に直接的にも間接的にも大きな力となったのではないでしょうか。
さて、このお話はこれで終わりません。能勢酒造さんの次なる新事業がここからスタートします。そのお話しは、また別の機会に。
補助金活用法については、ひとまずここで区切りをつけます。