「良い会社にしたい」
経営者ならだれでも日夜、このことを考えているはずです。ただ、「良い会社」の定義は、社長によって異なるでしょう。しかし、「みんな違うよね」といっていては、アドバイスできませんので、「良い会社とは何か」は横に置いておいて、話を進めます。
「売上を伸ばしたい」、「赤字から脱却したい」、「銀行から融資を受けたい」、いやいや、もうそんなきれい事はどうでもいいから「とにかく儲けたい」。そんな社長の思いに応えるヒントがあるはずです。
1.公募助成金をもらう
まずは、お金から。
一口に「助成金」といっても様々ですが、ここでいう「助成金」は、「一定の条件を満たせば貰える助成金」ではなく、「公募助成金」です。
「一定の条件を満たせば貰える助成金」とは、雇用関係の助成金に多くみられるものです。一方、「公募助成金」は、新製品開発や新技術開発などで利用できる助成金が代表的です。
たとえば、私が担当している「おおさか地域創造ファンド 地域支援事業助成金」は、「公募助成金」です。応募された事業計画を、選定委員が評価し、何社かを助成金支援対象として決定します。このようなスキームで運営される助成金を、ここでは「公募助成金」と呼んでいます。
→ おおさか地域創造ファンド豊能地域支援事業
→ おおさか地域創造ファンド
この助成金は、大阪府及び府下8つの地域活性化推進協議会が実施しているものですが、国や地方自治体が実施する同様の助成金はたくさんあります。
また、池田泉州銀行さんの「ニュービジネス助成金」など、民間の助成金もあります。
さて、「公募助成金をもらう」ことと「良い会社」とは、どうつながるのでしょうか。
公募助成金をもらうために、他の応募者との競争に勝たなければなりません。多くの応募企業から選ばれたという事実。ここに価値があります。
新規事業に取り組む際には、何らかの事業計画を作成すると思いますが、その妥当性を事前に検証することは少ないのではないでしょうか。
「公募助成金」に応募することで、自社が考えた事業計画を、第三者に評価して貰うことができます。しかも、「ただ」で。
もし、運良く助成金をもらえたら、その事業計画は一定の評価を受けたことになります。また、助成金が貰えなかったとしても、応募に向けて作成した事業計画は、応募しなかった場合の事業計画より、格段にブラッシュアップしているはずです。
もちろん、事業計画の優劣とその事業そのものの成否は、また別の問題ではありますが、第三者を意識して、新事業のビジネスモデルを考えるという行為そのものに意味があります。
こうした取り組みが、あなたの会社を良くします。
さらに、公募結果は、助成金実施団体がホームページで公表したり、授賞式を行ったりします。これによって、会社名が広く告知されますので、会社の知名度アップや評判が向上し、あなたの会社を良くします。
さらに、応募をきっかけとして、国や都道府県、市町村の中小企業支援機関や金融機関などの接点が生まれ、いろいろな支援情報の提供を受けることができます。
応募した助成金よりも価値のある「情報」を得るきっかけになります。その結果、あなたの会社が良くなることもあるでしょう。
先にあげた「おおさか地域創造ファンド 地域支援事業助成金」は、3年間で最大一千万円の助成金を出しますが、「ファンドで採択されたことがお金よりも値打ちがあった」と多くの社長様がおっしゃってくださいます。
あなたも、「公募助成金」に応募して、会社を良くしませんか?